美装感覚を育む、
より良い住環境づくりに貢献する仕事
左官の仕事は、建物の仕上げ工事で、作業は根気と丁寧さが必要です。
多種多様な鏝(こて)を使って、1mm単位の精度で床・壁・柱・窓枠・階段などを仕上げます。
出来上がりは一目で判断され、また床の水平などはビー玉の転がりなどで厳しくチェックされます。
その上で得られる評価は正当であり、正に実力主義。
そこに左官工法のすばらしさや楽しみがあるのです。
見直される左官材料
近年、人々の要求が複合汚染の原因である有機系合成材料から、
健康に優しい自然材料へと移行しています。
そのため、優れた吸放湿性と耐火性を持った左官材料が認知されてきています。
建築様式が変貌する中、左官工法も進化しています。
鏝が基本であることに変わりはありませんが、
現在では多様な機会も駆使しています。
”コンクリートの職人”という多様性
単純に”コンクリートを塗る”という表現だけでは、左官の仕事を語ることはできません。
建物の基礎を作る、壁面を塗布するのは最も基本的な左官工の仕事ですが、それ以外にも通路や廊下、階段、渡り階段から玄関のアプローチ、駐車場、ガレージ、花壇、水場などのコンクリートを使用したエクステリアの製作にも携わります。
これらは外構工事の分野にも通じており、左官工の仕事がひとつの形にこだわらない幅広いものであることが伺えます。
また、生活インフラとして毎日利用されるものが多く、日々の暮らしを支えるための仕事という側面も持ちます。
上の画像は公団のエレベーター新設工事で、エレベーターホールの基礎だけでなく附帯するコンクリート工事は一式すべてを担います。
左官とは、人々の生活と密接につながった奥深い仕事なのです。